■個性に合わせ独自カリキュラム
■不況の中 生徒たちのがんばりが奇跡を起こした 知的障害のある生徒が通う大阪府立たまがわ高等支援学校(東大阪市)で今春卒業予定の就職希望者のうち、約9割の生徒の就職が内定したことが5日、分かった。長引く不況で就職難が続き、府内の高校生の就職内定率が67.9%と低迷するなか「奇跡的な数値」と話題を呼んでいる。森均校長は「不況のなか生徒たちががんばった。子供の将来を不安に思う保護者も多いが、働いて自立もできると明るい光が差してくる」と声を弾ませている。 たまがわ高等支援学校は、平成18年に開校。昨春に卒業した1期生の就職率も8割を超えた。就職先はスーパーや工場、運送会社など多岐にわたる。 府教育委員会によると、15年度の知的障害のある生徒の就職率はわずか13・7%だったが、同校の躍進で、府全体の障害者の就職率も上昇。今春の入試では1・95倍と支援学校としては異例の高倍率となった。人気の高まりで、府は同種の支援学校を増設する計画だ。 高い就職率の背景には、職業実習を中心にした独自のカリキュラムがある。授業時間の半分を職業訓練に充て、働く意識を強く持たせる狙いがあるという。 生徒たちはタイムカードで登校時間を記録。遅刻した場合は赤字で時刻が印字され、教師が生徒に時間管理について指導する。校内には業務用のオーブンなど本格的な厨房(ちゅうぼう)や介護用ベッドが並ぶ実習室、喫茶店を模した施設もあり、生徒は店員などの仕事を疑似体験できる。 同校が繰り返して指導しているのは「大きく明るい声であいさつする」「作業前にはつめを切って手を洗う」「きちんと清掃をする」などの基本的な動作。白木原亘教頭は「仕事で大事になるのは人間関係。ルールを守ることがコミュニケーションにとって大切だ。職場に近いルールを学校に持ち込むことでいろいろなことが身に付く」と話す。 知的障害がある場合、変化に柔軟に対応できなかったり、複雑なことを覚えられない生徒がいる一方、同じ作業を続けることが得意な生徒も多い。教師たちは生徒たちの個性を理解してもらおうと、3千社以上を訪問。就職先の開拓を進めてきた。 生徒の就職先からは「誤解があった」「溶接や溶断の技術があるとは驚いた」「礼儀正しく職場の雰囲気が変わった」という感想が学校に寄せられている。森校長は「障害のある生徒に対し、企業側は漠然と不安があると思うが、まずは職場実習を受け入れてみてほしい。きっと考え方が変わるはず」と話している。 【関連記事】 ・ 高卒の就職内定率2年連続ダウン 下落幅は過去最大7・5ポイント ・ 大阪で専門学校が未内定者を受け入れ 就活再チャレンジを後押し ・ 行き場を探す“就職浪人” 大学院・資格取得…将来手探り ・ 高卒就職で宮城苦戦 商業科に異変、強い地元志向“裏目”に ・ 大学4年生、就職内定率最低 “超氷河期”一流大学も苦戦 ・ 「病腎移植について理解してもらいたい」病腎移植で万波医師(産経新聞) ・ 普天間は国連軍指定基地 初耳だった首相ら(産経新聞) ・ <仙石国家戦略相>「子ども家庭局」夏めどに設置の考え(毎日新聞) ・ 里見女流名人が大社高を卒業(スポーツ報知) ・ <参院予算委>小林議員辞職要求に首相「本人の意思の問題」(毎日新聞)
by jld7htueup
| 2010-03-11 06:04
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